憲法・刑法をメイン素材として【論点】を巡る学説を可能な限りシンプルに分析したり、【過去問】の分析などをしてます。 理系からロースクールに入学した女学生・【神渡(カント)さん】と、男性教授・【玄人(クロード)先生】の対話などを主として物語は進みます。 単に学説を分析するだけではなく、その分析結果を過去問や判例の理解にどう活かせるかについても検討する予定です。

【対話】司法試験 平成25年度 憲法過去問の分析(14)

払猿 :本問では、政治的「信条」を主たる理由とする別異取扱いがなされています。
では、その制限強度はどうでしょうか?

流相 :別異取扱いは、政治的信条を理由としていると考えられますので、内容規制だと思います。
また、B県立大学の教室は、「パブリック・フォーラム」だと思います。
そうしますと、パブリック・フォーラムでの内容規制となりますので、制限強度はMAXだと思います。
そこで、一番厳格な「厳格審査基準」によるべきだろうと思います。

阪奈 :ちょっと待ってください。
そもそも県立大学の教室は「パブリック・フォーラム」なんでしょうか?
「パブリック・フォーラム」の典型は、道路や公園だと思います。本問でも、始めの処分は道路でのデモ行進申請を不許可にしたもので、「パブリック・フォーラム」での表現規制に該当する問題でした。
しかし、教室使用申請不許可処分は、「パブリック・フォーラム」の問題ではないと思うのですが・・・。

払猿 :そうですね、県立大学の教室は典型的な「パブリック・フォーラム」ではありません。
県立大学の教室を「パブリック・フォーラム」と位置づける考えがあっても良いと思いますが、一般的な考えではないですので、司法試験の答案レベルでは、書かない方がいいでしょうね。
学術論文のテーマとしては良いと思いますが。
そうすると、本問の2番目の不許可処分はどう扱いましょうか?

阪奈 :私は、B県立大学教室使用規則でも分かるように、許可するか否かは基本的にB県立大学の裁量の問題だと思います。

流相 :そうすると、かなり緩やかな審査基準になりますよね?
裁量の問題は、B県側の反論で述べれば良いのではないですか?
Aの訴訟代理人としては、「厳格審査基準」に持って行く分析を考えるべきだと思うのですが・・・。

阪奈 :(たしかにそうね)
それは、そうでした。
議論を戻しますと、「パブリック・フォーラム」の議論はやめて、内容規制のため、制限強度が強いという筋で良いかと思います。

払猿 :それで良いでしょう。「厳格審査基準」ということですね。
具体的には、「規制目的がやむにやまれぬ必要不可欠なものである」かどうかで判断するわけですね。
Aの訴訟代理人としての議論はこれで良いでしょう。

・・・B県側の反論(15)へ続く。

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