憲法・刑法をメイン素材として【論点】を巡る学説を可能な限りシンプルに分析したり、【過去問】の分析などをしてます。 理系からロースクールに入学した女学生・【神渡(カント)さん】と、男性教授・【玄人(クロード)先生】の対話などを主として物語は進みます。 単に学説を分析するだけではなく、その分析結果を過去問や判例の理解にどう活かせるかについても検討する予定です。

【対話】司法試験 平成25年度憲法の分析(その8)

払猿:次は、B県側の反論について検討しましょう。
どなたか挑戦してください。

流相:はい(神渡さんに負けていられない) 。
B県側としては、次の反論をします。
問題文では、「ポイントのみを簡潔に述べた上で」とありますので、箇条書きで示したいと思います。
(1)本問のデモ行進の自由は、「動く集会」である。「動く集会」では、集団で暴徒化する危険があるから、静的集会である「集会・・・の自由」では保障されない、または、保障されるとしても、保護強度は弱い。
(2)規制目的は、デモ行進から発生するであろう弊害防止にあるから内容中立規制である。内容規制よりも制限強度は弱い。
以上から、法要件該当性判断についてB県公安委員会の判断を尊重すべきであり、その判断が合理的であれば合憲とすべきであると反論します。

阪奈:この反論は、デモ行進の自由を精神的自由権で保障されていると理解していないということで良いのですか?

流相:「集会・・・の自由」で保障されないとの反論はそういう理解で良いと思います。

阪奈:反論とはいえ、政治的主張のためのデモ行進であることが明らかな本問で、その反論はあまりにも事実とかけ離れすぎた極端な主張ではないでしょうか?

流相:いや、反論ですから極端な主張でも良いのではないかと思いますが・・・。
その反論への再反論は自分の意見の所で言えば良いと思います。

神渡:反論とはいえ、共通認識の下での反論でなければ議論がかみ合わないように思うので、阪奈さんが言うことがもっともな気が私はします。

払猿:実際の訴訟では、かなり極端な主張が飛び交うことも多いでしょうね。
しかし、どうでしょう、自分が裁判官であるとした場合、反論のための反論が当事者から出されるとどう思いますか?

流相:それは嫌ですね。

払猿:どうして嫌なのでしょうか?

流相:それは、本件事案を解決しようという意図を感じないからだと思います。

払猿:そうですね。
訴訟は、その事案を解決するためになされるものです。
訴訟追行の仕方は、個々の事案毎に異なってきます。事案が異なる以上、当然そうなるはずです。
極端な主張というのは、往々にして事案を無視した主張であることが多いと思います。

流相:(たしかにそうだな。言えばいいというものではないもんな)

阪奈:本問のデモ行進の自由は、政治的主張のためのデモ行進であることは明らかですから、やはり精神的自由権の問題であることは認めた上で反論をすることが適切な訴訟追行に必要かと思います。

流相:(阪奈女史の言うとおりか・・・。憲法は難しいなぁ) 

・・・その9へ続く。 

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