憲法・刑法をメイン素材として【論点】を巡る学説を可能な限りシンプルに分析したり、【過去問】の分析などをしてます。 理系からロースクールに入学した女学生・【神渡(カント)さん】と、男性教授・【玄人(クロード)先生】の対話などを主として物語は進みます。 単に学説を分析するだけではなく、その分析結果を過去問や判例の理解にどう活かせるかについても検討する予定です。

「共犯の処罰根拠」と「処罰時期」【対話】司法試験論点分析・”暗黒の章” 共犯論14

玄人: 実は、「純粋惹起説」というのは、「共犯処罰根拠論」の中では、他説と異なるレベルにある学説なんだよ。

神渡: 同じ「共犯処罰根拠論」の中での議論ですのに?

玄人: そうなんだ。
 結論から言うと、「純粋惹起説」は、共犯の処罰根拠を単に共犯処罰の「必要条件」とするにすぎないが、「共犯の処罰根拠論」を巡る他の学説は、共犯処罰の「必要・十分条件」を議論しているのだよ。

流相: ???
 よく分かりません。

玄人: つまり、「純粋惹起説」は、共犯処罰のためには、「共犯の処罰根拠論」+違法性の理解や未遂の処罰根拠を考慮するということなんだ。

共犯の処罰根拠論+(違法性or未遂の処罰根拠)

流相: 初めて聞きました。

玄人: たとえば、葛原先生の記述を見てみよう。

正犯者の実行に共犯者の未遂としての処罰を依存させることは可能である。ただ、そのことを’従属’と理解するのではなく、教唆者自身の行為から発する因果経過の途中で十分に危険性が高まった時点を捉えて処罰の始点とするだけの話である(葛原力三『共犯の処罰根拠と処罰の限界(下)』(法学教室No282、71頁)

阪奈: 「共犯の処罰根拠論」と共犯の処罰時期を分けて考えているわけですね?

玄人: そういうことなんだ。

流相: なるほどぉ~。
 ということは、「純粋惹起説」からでも、正犯者の実行行為を待って共犯者を処罰するというのが通常になるわけですね。

玄人: 基本的にはそうなる。

神渡: ”基本的にはそうなる”というのはどういう意味でしょうか?
 正犯者の実行行為がなくても共犯処罰が可能という意味ですか?

---次回へ続く---

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