憲法・刑法をメイン素材として【論点】を巡る学説を可能な限りシンプルに分析したり、【過去問】の分析などをしてます。 理系からロースクールに入学した女学生・【神渡(カント)さん】と、男性教授・【玄人(クロード)先生】の対話などを主として物語は進みます。 単に学説を分析するだけではなく、その分析結果を過去問や判例の理解にどう活かせるかについても検討する予定です。

『保障人的地位と作為義務の関係』 【対話】司法試験論点分析◇刑法過去問講義-その3-◇平成26年度[刑事系科目 第1問]

流相: 不真正不作為犯の成立要件は、
(1)作為義務
(2)作為可能性
だよね?

阪奈: そうね。
 特に、(1)作為義務が問題となるわね。

流相: ところで、作為義務って、本問で言うと、Aに授乳等することだよね。

阪奈: そうよ。

流相: 親であれば子供を育てる義務を負うから父親乙にもその作為義務が認められそうだよね。

阪奈: 今は甲の罪責を検討しているのに突然乙?
 まずは、作為義務が誰に認められるか?の検討が必要でしょ!

流相: いや、だから親であれば上記作為義務が認められるでしょう!

阪奈: だから、そこがまさに問題となるのが不真正不作為犯の特徴でしょうよ!!

神渡: あぁ、「保障人的地位」の問題ね?

阪奈: そうなのよ。
 分かった流相?

流相: えっと、「保障人的地位」の議論って、作為義務が認められれば肯定されるんじゃないの?

阪奈: えっ?
 違うでしょ!
 「保障人的地位」ある人に刑法上の作為義務を負わせるのが「保障人的地位」の議論でしょうよ!

流相: それって、僕が言っているのと違うの?

阪奈: 全然違う!
 「保障人的地位」は、刑法上の作為義務を負う人を絞るために議論する、というのが私が言ったことなのよ!
 流相は今、作為義務があれば「保障人的地位」が認められると言ったの。
 議論の仕方が逆なの!
 分かる?

流相: ああ~。
 そうかもしれない。

阪奈: 大丈夫かしら?
 そもそもなんで不真正不作為犯で「保障人的地位」が問題となるのか分かってないんじゃないの?

神渡: もしかしたら、私達だけでゼミをするのは危ういかもしれないわ?
 玄人先生の助けを得たほうが良くない?

阪奈: そうね、それが良いかも。
 じゃ、流相、玄人研究室へ突撃するわよ。

流相: 良いけど・・・

阪奈: 善は急げ!
 今から行くわよ!

流相: え~?今から?
 急すぎやしないか?

阪奈: 何言ってんの?
 ”時は金なり”よ。

---コンコン---

阪奈: 玄人先生、いらっしゃいますか?

玄人: いないよ~。

阪奈: いらっしゃるじゃないですか!
 嘘ついてもダメですよ。
 入りますよ~。

---ガチャ---

玄人: あっ、勝手に入ってきた。
 建造物侵入だぞぉ。

阪奈: ”入りますよ~”と言いました。

玄人: それは聞きました。
 でも、俺は”どうぞ”とは言ってない!

阪奈: ダメ!とは言われなかったので入っていいと思いました。
 錯誤により故意なし、ということで。

玄人: 法律を勉強しているだけあって理屈っぽいな。
 勉強が進んでいる証拠ではあるな!
 まぁ、いいや、ところで今日はどうした?

神渡: 先生、急にすみません。
 今日は、(新)司法試験平成26年度の刑法の過去問自主ゼミをしていたんですけど、玄人先生の助けが必要ということになったんです。
 私達を助けてください。お願いします。

流相: 僕からもお願いします。

阪奈: もちろん、私からもお願いします。

玄人: まぁ、いいけど。
 平成26年度の刑法過去問ということは不真正不作為犯の問題だな。

流相: 先生、分かるんですか?

玄人: なんだそれ?
 先生たるもの、常に過去問を研究しているぞ!

流相: さすがです。
 では、今日お願いします。

玄人: しょうがない。
 分かった。

流相: 作為義務と「保障人的地位」の関係でもめたんで、そこからお願いします。

---次回へ続く---

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