憲法・刑法をメイン素材として【論点】を巡る学説を可能な限りシンプルに分析したり、【過去問】の分析などをしてます。 理系からロースクールに入学した女学生・【神渡(カント)さん】と、男性教授・【玄人(クロード)先生】の対話などを主として物語は進みます。 単に学説を分析するだけではなく、その分析結果を過去問や判例の理解にどう活かせるかについても検討する予定です。

『「抗告訴訟」と「民事訴訟」とを分ける「処分」概念』 【対話】司法試験論点分析◇行政法過去問講義-その4-◇平成25年度<第2問>

流相:「行政の法律適合性」が「第三者効」とどうつながるんですか?

阪奈:「行政の法律適合性」とは、行政が法律に従うことで、行政の恣意的活動を防止する考え方です。
この考え方は、個人の権利保護に主眼があるのではありません。
あくまでも、行政を規律することに主眼があります。
行政は、一般公益を実現するために法律に従って活動するわけですから、ある行政の行為が違法であるとして取り消された場合、その取消の効果をその行為によって不利益を受けた国民だけに限定する理由はありません。
法律に反する行為をしたというだけで、その違法行為を是正する必要が公益実現の観点から要求されます。
そうすると、公益実現の観点から、行政の違法行為を前提に利害関係に入った第三者にも取消の効果を及ぼす必要があります。
ということで、「第三者効」が導かれると思います。

流相:へ、へぇ~。

富公:そうですね。
そうなると思います。
行政法の目的から抗告訴訟が“行為訴訟”となる筋道を理解することができたでしょうか?

法律による行政原理→→行政の法律適合性→→第三者効

という筋ですね。
さて、「何故、抗告訴訟は“行為訴訟”になるんでしょうか?」という神渡さんからの質問への解答が出たところで、「処分」の重要性が分かったのではないでしょうか?
流相君にまとめてもらいましょう。

流相:えっ、あっ、はい!

行政法の目的(「行政の法律適合性確保」)→→「第三者効」

これは、
「個人の権利保護」→→「相対効」
を基本とする民事訴訟とは異なっています。
そうすると、「第三者効」が妥当する「抗告訴訟」は、「相対効」が妥当する「民事訴訟」とは異なる考察が必要になります。
そこで、「抗告訴訟」と「民事訴訟」とを分ける概念として「処分」という概念が用いられ、その処分性該当性判断が必要となった、ということだと思います。

富公:良いですね。
よくまとめられていると思います。

ということで、ようやく、
「処分」該当性判断の検討へと進みましょうか。

---次回へ続く---

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