憲法・刑法をメイン素材として【論点】を巡る学説を可能な限りシンプルに分析したり、【過去問】の分析などをしてます。 理系からロースクールに入学した女学生・【神渡(カント)さん】と、男性教授・【玄人(クロード)先生】の対話などを主として物語は進みます。 単に学説を分析するだけではなく、その分析結果を過去問や判例の理解にどう活かせるかについても検討する予定です。

「因果的共犯論」も一枚岩ではない!【対話】司法試験論点分析・”暗黒の章” 共犯論11

玄人: 「不法共犯論」も「因果的共犯論」と同じく「惹起説」でくくって考えてもいいんだが、「実行行為の創出(促進)」を共犯の処罰根拠とする「不法共犯論」と、「正犯を介しての結果の因果的惹起」を共犯の処罰根拠とする「因果的共犯論」の大きな違いに注意しておかないと、共犯という暗黒の世界から抜け出せないから要注意だ。
 なお、この講義では、「因果的共犯論」と「不法共犯論」とは別の学説ということにしておく。
 両説の背後にある考え方は、結果無価値論と行為無価値論という異なる発想だからな。

神渡: 分かりました。
 しかし、基本書を読んでいると、「因果的共犯論」といっても色々あるような感じなのですが・・・。

流相: たしかにね。
 「修正惹起説」とか、「混合惹起説」とか、「純粋惹起説」とか書かれているもんね。

玄人: そうだな。
 通常、学説の名前は、その学説の内容を端的に言い表すネーミングとなっているから、学説名は重要なのだが、共犯論におけるこれらのネーミングは重要ではないんだ。
 たとえば、「結果無価値論」は、「結果」が反価値だ、ということで、生じた結果を刑法的評価の対象とする考え方だ。
 この考え方を端的に「結果無(反)価値論」と呼んでいるんだ。
 しかし、共犯論におけるこれらのネーミングは違う!
 学者によって同じ内容の学説に違う名前をつけていたりする。

流相: そうだったんですか!
 ということは、教科書によって、同じ学説名の下で違ったことを言っていた、という訳なんですね。
 僕の理解が間違っているのじゃないかと不安で不安で仕方なかったんですよ。

玄人: これは僕たち学者の責任でもあるんだ。すまん。
 問題は、どういう内容か?ということなんだ。
 一番分かりやすい考え方が「純粋惹起説」だろう。

阪奈: 「正犯行為」を軽視して、共犯行為と結果との因果関係を重視する「因果的共犯論」のことですね。

玄人: そうだ。

神渡: しかし、そうすると、共犯は、正犯行為がなくても結果との間に因果関係があれば処罰可能、ということになりませんか?

流相: なるね。

神渡: それって、「共犯独立性説」と同じような気が・・・

---次回へ続く---

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