憲法・刑法をメイン素材として【論点】を巡る学説を可能な限りシンプルに分析したり、【過去問】の分析などをしてます。 理系からロースクールに入学した女学生・【神渡(カント)さん】と、男性教授・【玄人(クロード)先生】の対話などを主として物語は進みます。 単に学説を分析するだけではなく、その分析結果を過去問や判例の理解にどう活かせるかについても検討する予定です。

「実行行為」をしない共犯【対話】司法試験論点分析・”暗黒の章” 共犯論4

玄人: この「刑罰拡張事由」としての共犯の理解は、「客観主義刑法理論」を基礎とするんだ。

流相: 外部に現れた”行為”を処罰対象とする「客観主義刑法理論」からどうして共犯が「刑罰拡張事由」となるのですか?
 狭義の共犯であっても、幇助行為とか教唆行為とか外部に現れた行為が処罰対象だと思うのですが・・・

玄人: たしかにそうだが、「客観主義刑法理論」でいう”行為”というのは、刑法上特別な意味を持つ”行為”なんだ。

阪奈: ”実行行為”のことですね。

玄人: そう!
 その”実行行為”は、正犯の構成要件に該当する行為のことで、共犯の行為は、ここで言う”実行行為”にはあたらないと考えられてきた。

阪奈: 刑法は、実行行為を行う正犯を処罰するから、実行行為を行わない共犯は本来処罰されないはずだ、というのが、「客観主義刑法理論」の帰結だったわけですね!

玄人: そうそう。
 だから、「客観主義刑法理論」からは、共犯は「刑罰拡張事由」と理解されてきたんだ。

神渡: そういうことだったのですね。
 「客観主義刑法理論」からは「実行行為」を行わない共犯は本来処罰されないはずですが、それでも刑法典には共犯処罰規定(61条、62条)があるので、何故、共犯が処罰されるのかを検討しなければならない。
 そこで考えられたのが、何故共犯が処罰されるのか?という「共犯の処罰根拠論」なのですね?

玄人: そうなんだ。
 「共犯の処罰根拠論」のそもそもの出発点を押さえることが「共犯論」理解の出発点でもあるんだよ。

流相: なるほどぉ~。
 歴史って大事なんですね!
 なんか、玄人先生がおっしゃるように、絶望・暗黒の中に一筋の光が見えてきました。

玄人: これからなんだが?

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信することができます。

21人の購読者に加わりましょう

参加ブログランキング

応援クリックのご協力お願いします!!
 ↓   ↓   ↓   ↓  
にほんブログ村 資格ブログ 司法試験へ

Twitter

About CopyRIght

※当ブログにおける文章および内容・キャラクターは当ブログオリジナルのものであり、著作権は当サイトにあります。
商用・私用を問わず当サイトの著作権記載の無い【無断転載・無断印刷・無断複製、模倣および転用】を固く禁じております。

※当サイトは司法試験に関するブログやサイトに限り、リンクフリーです。サイト名とリンクをお間違えの無いようお願いいたします。
また、当ブログへのコメント・トラックバック、クレジット付きのリンク引用などは歓迎しております。
その場合、連絡は不要です。

※不明な点や疑問点、ご指摘等ございましたら、下記問い合わせフォームよりご連絡いただけますと幸いです。


テキストリンクは以下をコピペでどうぞ。
<a href="司法試験分析.com">司法試験分析.com</a>

問い合せフォーム