憲法・刑法をメイン素材として【論点】を巡る学説を可能な限りシンプルに分析したり、【過去問】の分析などをしてます。 理系からロースクールに入学した女学生・【神渡(カント)さん】と、男性教授・【玄人(クロード)先生】の対話などを主として物語は進みます。 単に学説を分析するだけではなく、その分析結果を過去問や判例の理解にどう活かせるかについても検討する予定です。

”言論市場論”からの「侵入」概念の再検討【対話】司法試験論点分析◇合格方法論◇16

流相: 権利・自由を制約する方向で憲法論を展開することって可能なの?

神渡: それは表現の自由の根拠次第だと思うの。

流相: あ~、あの”自己統治の価値”とか”自己実現の価値”とかいうやつね。

神渡: ”思想の自由市場論(言論市場論)”を私は想定しているのだけれど・・・

流相: その”言論市場論からすると神渡さんが言う憲法論は可能なの?

神渡: 可能だと思う・・・
 ”言論市場”にとっては自由な情報の流通が不可欠で、特に政治的言論では、政治的意見の流通が高度に保護されていなければならないはずです。民主主義では言論によって政策の是非を討論-闘論?-する仕組みなのだから。
 そして、政治的意見が自由に流通するためには、少なくともその政治的意見が人々の家に届く必要があるはずです。
 家に届くためには、ポストに投函することが可能でないといけません。
 そうでなければ、自由な情報流通を前提とする”言論市場”が崩壊すると思います。
 その意味で、玄関ポストというのは、”言論市場”の窓口の役割も果たしていると思います。

流相: なるほどね。

神渡: 自分の政治信念に反するのは見たくも聞きたくもない、と言って、その”窓口”を閉じてしまうと、言論・理性による討論ができなくなり、数の論理・力の論理で政治が動いていくことになるはずです。
 そういった数の論理・力の論理ではなく、理の論理で政治を動かしていくためにも、政治的言論については、見たくないものを見ない自由というのは制約すべきではないか?と思うのです。

流相: ”言論市場”を維持するために、見たくないものを見ない自由を制約するということだね?
 ということは、管理権者の意思に反する立入り、ということになっている住居侵入罪の「侵入」の概念のうち、”管理権者の意思に反する”という部分を、なんでもかんでも管理権者の意思に反すれば「侵入」にあたるとするのではなく、立場の異なる政治的言論をシャットダウンするため、つまり、”言論市場の窓口”を閉じるためであるならば、管理権者の意思に反したと見ない、と解釈し直すべきだ、いうことになるのかな?

神渡: そういうことなの。

阪奈: その考え、良いわね。
 ”言論市場の窓口”を閉じるために、住居侵入罪を利用することを認めない、ということね!

 そうすると、”管理権者の意思”というものを、個人的レベルで捉えるのではなく、”言論市場の窓口”を維持して健全な民主主義を実現するという憲法のレベルも考慮に入れて解釈し直すということになるわね。

上場: なかなか盛り上がっていますね。
 面白い議論だと私も思いますよ。

流相: しかし、神渡さんのアイディアは難しい議論ですね。
 そもそもですが、そこまで検討する必要はあるんですか?
 試験のレベルを超えているような気もしますが・・・

---次回へ続く---

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