憲法・刑法をメイン素材として【論点】を巡る学説を可能な限りシンプルに分析したり、【過去問】の分析などをしてます。 理系からロースクールに入学した女学生・【神渡(カント)さん】と、男性教授・【玄人(クロード)先生】の対話などを主として物語は進みます。 単に学説を分析するだけではなく、その分析結果を過去問や判例の理解にどう活かせるかについても検討する予定です。

事実の背後にある人間の心理というか、気持ちというか、そういうものを読み取る意識が必要!【対話】司法試験論点分析◇刑法過去問講義-その16-◇平成26年度[刑事系科目 第1問]

流相: A死亡結果の危険性を甲が自ら創り出していることからすると、甲に<行為の危険性支配>が認められるといえるよね。

阪奈: まだ早いと思うわよ。
 甲が自ら創り出した危険性を”支配”したかどうかも検討しないと。

流相: あぁ~~、そうかぁ。

神渡: たしか、問題文によると、

甲は、Aを殺害しようとの意図を丙に察知されないように、Aに授乳等を一切しないほかは、Aのおむつ交換、着替え、入浴などは通常どおりに行った。

神渡:とあります。
 全ての育児をいきなり放棄したら甲のA殺害意図がすぐばれてしまいます。
 そこで、甲は、自分以外の他者がAを助けないように授乳等以外の育児は行って自分の意図を隠していると言えます。

流相: たしかに!
 やり方がより悪質だな。許せん!

阪奈: 流相・・・
 また感情丸出しね。

流相: 阪奈女史には感情はないのかね?

阪奈: あるに決まっているじゃないの!!
 何言っているのよ(怒)。
 ここは、冷静に問題文から事情を拾ってくることに集中するの!

 とにかく、甲は、自分のA殺害意図を隠すために授乳等以外の育児をしているわけ。この甲の行為は、甲以外の他者がAの生命の危険に気づくのを遅らせて、他者の救助を排除するという意味を持つわけだから、甲に<行為の危険性支配>が認められるといえるわ。

流相: なるほどね。
 たしかにそうだね。良く読むと問題文に書いてあるんだな。

玄人: 問題文は適当に読み流してはダメだぞ~。
 実際の事件では、事案の解決に不要な事実がたくさんあるけどな。

流相: その見極めが難しいんです、玄人先生!

玄人: そこを見極める目を持つことが皆さんに求められていることなんです、流相!

流相: ・・・
 そうですよねぇ~~。

玄人: 意識次第ですぐにできるようになるから。
 自分が立てた説(基準)に該当する事実があるか、と意識を集中する練習をしていれば誰でもできるようになるんだよ。

流相: でも、事実だけ見ていても分からない・・・
 神渡さんは、ある事実を評価して説(基準)にあてはめることができているから羨ましい・・・

玄人: そこはほら、常識で・・・

流相: 僕には常識がないと仰りたいんですよね?

玄人: そうではなくて、事実の背後にある人間の心理というか、気持ちというか、そういうものを読み取る意識が必要ということだよ。
 気持ちの持ち方の問題なんだから。

流相: はぁ、頑張ってみます。

阪奈: 流相が落ち込んだところで、次の要件<因果経過の支配>への当てはめをしましょう。

---次回へ続く---

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