憲法・刑法をメイン素材として【論点】を巡る学説を可能な限りシンプルに分析したり、【過去問】の分析などをしてます。 理系からロースクールに入学した女学生・【神渡(カント)さん】と、男性教授・【玄人(クロード)先生】の対話などを主として物語は進みます。 単に学説を分析するだけではなく、その分析結果を過去問や判例の理解にどう活かせるかについても検討する予定です。

賦課金の具体的仕組みについて【対話】司法試験論点分析◇行政法過去問講義-その24-◇平成25年度〔第2問〕

流相: 賦課金の具体的な仕組みは、どう検討していったら良いのでしょうか・・・

富公: まず、本件定款変更の内容はどういったものでしたか?

流相: えっと、賦課金の新設を内容としたものです。

富公: そうですね。
 賦課金の決定・徴収の法的仕組みはどうなっていますか?

流相: え~、変更された定款によりますと、

賦課金の額及び賦課金徴収の方法は、総会の議決に基づき定める。

流相:ということになっています。 

富公: 総会の議決では誰にどれだけの賦課金が割り当てられましたか?

流相: それは、本件要領によると、
・300平方メートルを超える宅地の所有者等に対して、
・300平方メートルを超える地積に比例して、
賦課金が割り当てられることになっています。

富公: では、本件要領による賦課金の割り当てによって組合員は法的に賦課金の支払い義務を負いますか?

流相: えっ??

阪奈: 負います。

富公: その法的根拠は?

阪奈: え~、土地区画整理法40条によりますと、

組合は、組合員が賦課金の納付を怠つた場合においては、定款で定めるところにより、その組合員に対して過怠金を課すことができる。

阪奈:と規定しています。
 過怠金というのは、義務を怠る場合に課される金銭のことですから、”過怠金を課す”ということは、賦課金を課された組合員に賦課金支払義務が法的に課されていることを意味します。
 また、賦課金や過怠金を滞納した場合、滞納した組合員は滞納処分を受けます(土地区画整理法41条)。
 これも、賦課金、過怠金を課された組合員に賦課金・過怠金支払義務が法的に課されていることを意味します。
 ですので、本件臨時総会で定められた本件要領に基づく賦課金の決定・徴収については、”法効果”が認められます。

 総会
  ↓
 要領
  ↓
 決定(徴収)
  ↓
 法効果

という流れになります。

富公: その通りだと思います。
 では、本件認可に法効果は認められますか?

阪奈: 本件認可
  ↓
(適法な定款変更)
  ↓
 総会
  ↓
 要領
  ↓
 決定(徴収)
  ↓
 法効果

という流れ(因果関係)になります。
 ですので、本件認可をきっかけとして法効果が発生しています。

富公: そうですね。
 この法効果は、個々の組合員に対して生じますから個別的法効果でもあります。
 では、この個別的法効果は本件認可から生じるでしょうか?

流相: (生じるんじゃないの?まだ何か検討すべきことがあったっけ?)

---次回へ続く---

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