憲法・刑法をメイン素材として【論点】を巡る学説を可能な限りシンプルに分析したり、【過去問】の分析などをしてます。 理系からロースクールに入学した女学生・【神渡(カント)さん】と、男性教授・【玄人(クロード)先生】の対話などを主として物語は進みます。 単に学説を分析するだけではなく、その分析結果を過去問や判例の理解にどう活かせるかについても検討する予定です。

『土地区画整理組合の法的性格』 【対話】司法試験論点分析◇行政法過去問講義-その22-◇平成25年度〔第2問〕

富公: C県職員が

下級行政機関である本件組合に対する本件認可は、処分に該当しない

富公:と明言したのは何故でしょうか?
 C県側はどういう考え方に立脚していますか?

阪奈: 処分要件該当性判断基準にいうところの、「国民」への法効果があるか?という位置づけで分析する必要があります。

富公: そうですね。
 どうなりますか?

神渡: 「処分」は、「国民」へ法効果が生じる国家の行為です。
 もし、本件組合がC県職員が言うように、行政主体であるとすると、本件認可は、行政機関内部の行為となりますから、「国民」への法効果が認められません。
 ですので、本件認可は「処分」に該当しないことになります。

富公: つまり?

阪奈: つまり、C県側は、内部行為論に立脚しています。

富公: そうなりますね。
 本件認可は、下級行政機関である本件組合になされているのだから、「国民」への法効果は生じないのだ、だから、本件認可の処分性が否定されることになる、とC県側は考えているわけですね。
 では、このC県側の主張の論拠となり得る土地区画整理法の規定がありますか?

流相: はい。
 土地区画整理法123条は、

都道府県知事は・・・組合・・・に対し、市町村長は・・・組合・・・に対し、・・・報告・・・資料の提出を求め、・・・勧告、助言若しくは援助をすることができる。

流相:と規定しています。
 また、同法125条は、

(組合に対する監督)

流相:を認めています。
 この規定は、組合に対する国家(都道府県、市町村)の統制を規定しているから、これらの規定は、組合が下級行政機関であるというC県側の主張の論拠となり得ます。

富公: 以上からすると、土地区画整理組合の法的性格はどうなりますか?

流相: 下級行政機関、つまり“行政主体”となると思います。

富公: そうなるでしょうね。
 では、ただちに「処分」性は否定されますか?

流相: そうなると思うのですが・・・

阪奈: それはどうでしょうか?
 「組合」自体は“行政主体”であるとしても、その構成員(組合員)は国民です。
 本件認可が個々の組合員に対して法効果をもたらすのであれば、本件認可の「処分」性が認められるはずです。
 【法律事務所の会議録】で弁護士Fが

本件認可の法的効果を幅広く検討することによって、処分性が認められる余地があるのではないでしょうか。

阪奈:と述べているのは、そういう意味だと思います。
 つまり、「本件組合」を介して、個々の組合員に、何らかの効果が及ぶかどうかを検討する必要があります。

流相: あ~~、そうか、なるほどぉ。
 ということで、「個別的」効果の検討をするわけですね。

---次回へ続く---

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