憲法・刑法をメイン素材として【論点】を巡る学説を可能な限りシンプルに分析したり、【過去問】の分析などをしてます。 理系からロースクールに入学した女学生・【神渡(カント)さん】と、男性教授・【玄人(クロード)先生】の対話などを主として物語は進みます。 単に学説を分析するだけではなく、その分析結果を過去問や判例の理解にどう活かせるかについても検討する予定です。

『「本件認可」の処分該当性判断』 【対話】司法試験論点分析◇行政法過去問講義-その20-◇平成25年度〔第2問〕

神渡: 「処分」概念は、“権利訴訟”と“行為訴訟”を切り分ける概念です。
 そして、“行為訴訟”は、公権力を行使する行政の公益判断を法律に照らして争う訴訟です(“行政の法律適合性”)。
 ということは、公権力行使の適法性を問う必要がある行為は、「処分」とすべきです。

「処分」“行為訴訟”(国家の行為が「処分」に該当するなら“行為訴訟”になりますし、“行為訴訟”になるなら「処分」にあたります)

“行為訴訟”=公権力主体たる行政の公益判断を争う訴訟

「処分」公権力主体たる行政の公益判断を争う
こういう図式が成り立つと思います。

流相: ということは、

勧告→不服従→指定拒否

という流れには、
勧告に不服従であれば事実上指定拒否処分がなされる、という事実上の因果関係が認められます。
つまり、勧告不服従があればほとんどの場合に、指定拒否処分がなされて、病院開設者にとって極めて重大な不利益が発生するわけですから、病院開設者を保護するためには、指定拒否処分の時点ではなく、その源流である「勧告」における公益判断を病院開設者に争わせる必要がある、ということになりますね。
だから、「勧告」が「処分」にあたると最高裁は判断したんですね。

富公: 最高裁はそう明言したわけではありませんが、おそらくそういう考慮があったのだろうと思います。
これで、「処分」該当性の判断基準についての検討を終わりましょう。
これまでの議論を踏まえて、いよいよ、平成25年度〔第2問〕の〔設問1〕の検討に入りましょう。

流相: (ふぅー、長かった。しかし、これからが本番だ!)

富公: くどいですが、また「処分」概念を見ておきましょう。

公権力の主体たる国または公共団体が行う行為のうち、その行為によって、直接国民の権利義務を形成しまたはその範囲を確定することが法律上認められているもの(最判昭和39年10月29日)

富公: これが、判例のいう「処分」概念でした。
では、その判断基準は?

神渡: はい。
・「公権力性該当性
・「法効果
・「国民」への法効果
・「個別的」法効果
・「直接性(ファイナル性)
で判断します。

富公: 神渡さんがあげた5つの判断基準に照らして、平成25年度〔第2問〕〔設問1〕の「本件定款変更の認可」(以下「本件認可」とします)が「処分」にあたるかどうかを検討していきます。

---次回へ続く---

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